糞土塾
糞土塾とは
糞土思想を活かして人と自然の共生を目指し、自然との触れ合いを通して命の循環を体感する学び舎です。
糞土塾とは、糞土思想を学び広め、野糞や山遊び、畑作りなどを通して自然と触れ合い、その豊かさや快適さを知り、持続可能な生活を実践するための拠点で、次の三つがあります。
・糞土塾(宿泊可能なイベントスペース)
・プープランド(自然の中で循環と共生を体現する)
・野良ガーデン(生きること=食べて出すことの循環を形にする畑)
糞土塾の目的に沿った様々なイベントを予定しています。その他にも、糞土塾を利用してイベントを行いたい方にも低料金で提供しますので、ぜひご活用ください。
糞土講演会(利用者の希望があれば、糞土師ならではのお話会も随時開催可能です。)
正しい葉っぱ野糞講習会、野糞跡掘り返し調査講習会
菌類、植物、動物、地学などの自然講座・自然観察会
山菜採り、キノコ狩りの採集会と料理、食べる会
木工、藍染などの講習会
音楽、演芸、映写会
思想、宗教、歴史など各種講演会・お話会など
糞土思想
「人が作り出す最も価値あるもの、それはウンコ(命の素)」
「人間にできる最も崇高な行為、それは野糞(命を自然に返す)」糞土思想とは、ウンコと野糞を通して、人と自然の共生社会の実現を目指す実践哲学です。さらに糞土塾では、自然と向き合うことで自分の中にある自然性を取り戻し、人と人との関わりを大切にする人間社会の共生も目指しています。
ウンコと野糞を通して自然界の命の循環を探求し、これからの人間社会の針路を説いたものです。「食は権利、ウンコは責任、野糞は命の返し方」
私たちは肉や魚・米・野菜・キノコなど多くの生き物を食べて生きている。つまり食は、他の命を奪うこと。しかし、自分で栄養を作れないヒトにとって、それは「生きる権利」。
食べれば出る臭くて汚いウンコは、命を奪い、ご馳走を汚物に変えた「責任の塊」。
しかし野糞をすれば、ウンコは多くの生き物に食べられて、新たな命に生まれ変わる。「ウンコは己を映す鏡」
ウンコに向き合うことで、自分が生きる責任を果たしているかどうかが見えてくる。糞土塾について
糞土塾は、江戸時代に建てられた古民家を改修したものです。建坪は58坪あり、エアコンこそ無いものの風通しが良く、夏の暑さは庭の多くの緑が和らげてくれます。
ここでは昭和以前のちょっと不便な暮らしが基本ですが、新しいシステムキッチンとシステムバス、そして水洗トイレがあり、まだ野糞に慣れていない人でも不自由なく過ごせます。ただし、370坪ある敷地には身を隠せる物陰もあり、もちろん野糞が可能です。
また、茅葺屋根の内部がむき出しになった屋根裏部屋が売りで、50畳以上ある広く落ち着いたイベントスペースとして使えます。
詳しい糞土塾の使い方はこちらをご覧ください。
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プープランド
プープランドは糞土塾から歩いて10分ほどの、富谷山の麓にある山林で、下部のヒノキの植林から上部の雑木林まで、植生も地形も変化に富んでいます。糞土師がほぼ半世紀に亘って野糞をし続けたことで、豊かな自然が育まれました。
これまでに山道や階段、ベンチ、シーソーなどの整備がある程度進み、それらは現地にある枯れ木で造るなど、自然との一体化を追及しています。
これからも、子どもたちの自然の中での遊びや学びに向けて、ブランコや滑り台、テントサイトなどの整備をさらに進めていきます。
野良ガーデン
野良ガーデンは糞土塾から徒歩で数分の、13アールほどの畑です。
自分たちの糞や枯草・落葉を活かした自然栽培が基本です。実験的にさまざまな農の形を取り入れ、その違いを観察したり改善しながら、畑の生きものとのコミュニケーションを通して、命を育むことへの楽しさや、当たり前に食べられることの奇跡に気づくための畑です。
食べて出す循環と共生を目指します。
さらに、みんなの『手』を加わえることによって、畑に多様性が生まれ、より豊かな環境になるよう野良ガーデンでは誰でもが自由に農作業ができます。休日にちょっと畑仕事がしたい、土いじりをしたい、そんな方がふらっと気軽に立ち寄れる畑です。みなさん、ぜひ遊びにきてください!
◆2022年の野良ガーデン → https://65.gigafile.nu/0503-dd082741e26d54dc316c6a296bdd6e8d9
よろしければ、こちらのファイルをダウンロードしてみて戴ければ幸いです。
糞土師紹介
糞土師:伊沢正名(いざわまさな)
プロフィール
1950年 茨城県北那珂村(現・桜川市)に生まれる
1968年 人間不信から高校中退。仙人を夢見て旅に出るが、熱い人情に出会い社会復帰。
1970年 自然保護運動を始める。
1973年 菌類の分解を知り、し尿処理場反対運動に憤り、ウンコとトイレ問題に向き合う。
1974年1月1日 真の自然保護と自分のウンコへの責任から、信念をもって野糞を始める。
1975年 菌類・隠花植物専門の写真家を目指す。
1990年 「正しい野糞のしかた」を確立。
2006年 写真家を辞め、糞土師を名乗る。
2007年 野糞跡掘り返し調査でウンコと自然の底力を知り、糞土師として自信を深める。
2013年 13年と45日=4793日の野糞連続記録を達成。
2015年 舌がんになり、深く死に向き合うことで、糞土思想がさらに深化する。
2021年 糞土思想を広め、正しい野糞を学ぶ場として、糞土塾を始める。
2022年6月26日 48年間し続けて、この日の野糞は15709回目。
著書
「くう・ねる・のぐそ」(山と渓谷社)
「うんこはごちそう」(農山漁村文化協会)「葉っぱのぐそをはじめよう」(山と渓谷社)
「ウンコロジー入門」(偕成社)
スタッフ紹介
遼(リョウ)
1988年、東京生まれ。
都内高専にてデザインを学ぶがピアノに目覚め、
卒業してから30代前半までピアニスト業に勤しむ。
2022年、のんちゃんを通して伊沢さんを知り、
今まで自分の気づかなかった
食べ物の、命の、供養の仕方に感銘を受ける。
東京での仕事や、今では自分の一番の悲願である
二次創作アニメーションの制作を行う傍ら、
糞土塾の広報活動兼スタッフを担当する。
※2023年4月から東京での新しい仕事が始まるため、
糞土塾の活動を離れています。
のんちゃん
1988年、福島県本宮市で生まれ育つ。
中学生から始めたソフトボールでキャッチャーを務め、自然とウンコ座り筋が鍛えられる。
25歳から8年間海外を放浪する中、自然体であることの気持ちよさに気づいたことや、キノコや菌類の神秘的な生き方に魅力を感じ、
森の中で生活を始めて、自然と野糞をするようになる。
2022年1月に糞土師の講演会に参加。講演会後すぐに糞土塾を訪れ、糞土師に弟子入りする。
『ウンコを土に還す』ことを通して、人間の本来もっている自然の一部である感覚を表現する。
畑、藍染、裁縫、踊ることが好き。夢はお百姓さんになること。※現在、家庭の事情により糞土塾の活動を離れています。
みやけん
1949年1月生まれの73歳。 生まれは上州は新田郷三日月村(現在は群馬県太田市)。
就職した会社が茨城にあり、そこで結婚して、茨城に住み着き50年。
日本百名山も踏破し、体力とアイディアには少し自信があります。
糞土庵や野良ガーデンの看板を作ったり、自然の形や原理を応用して庭やプープランドの整備を行っています。
今(今後)やりたいことは、「里山」と「草原」の復活。日本中やるのは無理だが、せめて自分で出来る範囲で美しい里山を復活させたい。発展途上のプープランドは格好の場所。
年をとったら「教育と教養」(今日行くところと今日用がある)が必要と言われているが、これからの毎日が楽しくなりそうです。